酵素力アップの秘訣のポイント
酵素が活躍するには「補酵素」の存在が必要不可欠です。しかし、酵素の働きを助けるのは補酵素だけではなく「補助因子」というものも存在します。その補酵素と補助因子はまとめて「捕因子」と呼ばれています。
捕因子のうち、補酵素はビタミンで、補助因子はミネラルです。つまり、酵素が十分に機能を発揮するには、ビタミンとミネラルが必要になるのです。
ちなみに酵素は、たんぱく質によって構成されていますが、たんぱく質だけのものは「単純酵素」、たんぱく質ではない部分である配合族との複合体で出来ているものは「複合酵素」と呼ばれています。
ペプシン、アミラーゼ、ウレナーゼなどの消化酵素は単純酵素ですが、酵素の大部分は複合酵素が占めています。この複合酵素は、たんぱく質部分の「アポ酵素」に、非たんぱく質部分の補酵素と補助因子が結合した酵素のことなのです。
この酵素は「ホロ酵素」と呼ばれ、ビタミン、ミネラルの存在がなくては活性化しないと言われています。
ビタミンにおいては水溶性のビタミンB群が、体内で代謝に関わる補酵素の構成材料として重要な生理機能を持っていると言います。例えば、ビタミンB1は糖質の代謝の補酵素として、ビタミンB6はアミノ酸やたんぱく質の補酵素として働いています。
ミネラルを必要とする酵素も、生命現象の重要な局面を担っているため、補助因子としてのミネラルの役目も非常に大切になってきます。
例えば亜鉛はDNAを合成する酵素であるポリメラーゼの補助因子だとされていますし、銅は活性酸素を除去するスーパーオキシドディスムターゼの補助因子だとされています。マンガンやマグネシウムも細胞のミトコンドリアのエネルギー代謝に関わる酵素の補助因子だと言われています。
ビタミンやミネラルは重要な栄養素として幅広く認識されていますが、実は酵素の働きを十分なものにする役割が非常に大きいのです。
(補酵素と補助因子のページも併せてご参照ください)。
酵素が十分に力を発揮するには、補酵素であるビタミンや補助因子であるミネラルもきちんと摂ることが欠かせませんが、酵素がより効率良く働けるようにするためには、良質な水を飲むことも大切です。
酵素が本来の役目を果たすには、60兆個以上の人間の細胞に良質な水が行き渡ってなければならないのです。
さらに、ビタミンやミネラルを運ぶのも水の役割です。そのため、ミネラルウォーターやアルカリイオン水などの良質な水を一日に1.5リットル程度飲むことが必要だと言われています。
よく、お茶やスポーツドリンク、ジュースなどで水分を補給する方を見かけますが、それらの飲みものは単純な水に分解するのに酵素を使わなければならなくなるので、やはりからだにとっての水分補給が目的であるならば、純粋な水を飲まなければなりません。
また、水といっても水道水は殺菌するための塩素によって非常に酸化力が強くなってしまっているため、水道水を飲む場合は必ず還元作用(酸化を戻す)がある浄水器を通してから飲まれることをおすすめします。
体内酵素の消耗と補給の関係
私たちが普段何気なく口に入れるものの中には、潜在酵素が消化という役割を果たす際に、多くの酵素を浪費させてしまう厄介な成分があります。
それは主にショ糖、酸化した油や質の悪い油、西洋薬などです。また、加工食品に含まれる発色剤や保存料などの食品添加物も、一年を通してかなりの量が体内に入り込んでいます。
これらのものは分解するのに大量の酵素と長い時間が必要になるため、なるべく体内に摂り入れるのは避けた方が良いと考えられます(詳しくはこちらのページを参照してください)。
参考文献
新谷弘実 『病気にならない生き方 ミラクルエンザイムが寿命を決める』 サンマーク出版
新谷弘実 『病気にならない生き方2 実践編』 サンマーク出版
鶴見隆史 『「酵素」が免疫力を上げる! 病気にならない体を作る、酵素の力』 永岡書店
鶴見隆史 『酵素の謎――なぜ病気を防ぎ、寿命を延ばすのか』 祥伝社
内藤眞禮生 『水素の力 酵素の力 人類を助ける究極の栄養素』 アスペクト