酵素ダイエットを成功させる秘訣

酵素ダイエットを成功させるには、酵素を食物や酵素サプリメントから補充するだけではなく、普段から少食を心がけることが大切です。また、余計なストレスを溜めないようしたり、消化・吸収と代謝・排泄という生理リズムに則った規則正しい生活を送ったりすることも、大事な要素になってきます。

 

またそれに加え、三大栄養素の質を変えることが非常に重要になってきます。なぜなら、太りやすい体質になってしまっているのは、三大栄養素である糖質・脂質・たんぱく質が体内できちんと消化されず余分に溜まってしまっていることによって、代謝の能力が落ちてしまっていることが原因だと考えられるからです。

 

さらに近年は加熱食の増加によって消化のための酵素が補充されないだけではなく、ショ糖(砂糖)やトランス脂肪酸などの質の悪い油、動物性たんぱく質が、加 工食品やファーストフードが増えることによって大量に体内に摂り入れられるようになってきています。これらのものは非常に消化しにくい性質があるため酵素 を大量に消費してしまう原因になります(詳しくは「消化不良を防ぐ酵素」のページを参照してください)。

 

したがって、酵素の浪費を避けると共に、近年大量に体内に入り込むようになったこれらの三大栄養素を摂らないようにすることも、酵素ダイエットを成功させる秘訣です。

 

では具体的にどのような方法を取れば良いのでしょうか? その方法を以下に提示しておきます。

 

酵素ダイエットを成功させるには、体内に摂り入れる三大栄養素の質を変えることが大切。

  • ショ糖(砂糖) ⇒ ブドウ糖・果糖・オリゴ糖
  • 動物性たんぱく質 ⇒ 植物性たんぱく質を中心にする
  • 質の悪い油 ⇒ オメガ3脂肪酸(DHA・EPA・α‐リノレン酸)
酵素ダイエットを成功させる秘訣―酵素免疫生活


ショ糖(砂糖)

 

白砂糖はブドウ糖と果糖が結合したショ糖であり、分解するためには多くの酵素が必要になります。さらに体内の大切なビタミンやミネラルも消耗してしまいます。

 

また、消化しきれなかった糖分は脂肪に変わりやすいため、酵素ダイエットを成功させるには、砂糖が含まれた食品は出来る範囲で減らしていくことが大切です。現在、市販のケーキやアイスクリーム、清涼飲料水などをは じめとして多くの食品に大量の白砂糖が使われています。

 

甘い物がどうしてもやめられない方は、砂糖の代わりにきちんとした純粋はちみつを使ってみることをおすすめします。

 

その理由は、水あめなどが混ざっていない純粋はちみつは、果糖とブドウ糖が分離しているために吸収されやすいだけではなく、「カロリーは砂糖の約3分の2なのに、甘みは砂糖の約1.5 倍」だと言われ、砂糖と比べて太りにくいとされており、ダイエットに役立つからです。

 

しかしはちみつを砂糖代わりにする際は、なるべくはちみつを加熱しないようにすることが大切になってきます。なぜなら加熱してしまうと、はちみつのせっかくの栄養素が失われたり、栄養バランスが崩れてしまったりするからです。

 

 

さらに糖質を果物から摂ることも有効です。よく果物は太る原因だとされていますが、そんなことはけっしてなく、天然自然の果物に含まれる果糖はエネルギーになりやすく、脂肪になりにくいとされています。また消化酵素も補充出来ますので一石二鳥です。

 

そのほか、砂糖代わりになるものとして「オリゴ糖」があります。オリゴ糖には、砂糖ほどではありませんが甘みがあり、しかも腸内の善玉菌のエサにな り、腸内環境を整えるとされているため、近年注目されています。フラクトオリゴ糖やイソマルトオリゴ糖は調味料用に市販されており、入手しやすくなっていますので、オリゴ糖を砂糖代わりにうまく利用することは、ダイエットだけではなく、腸内環境の改善に役立ちます。

 

質の悪い油(酸化した油、トランス脂肪酸)など

 

脂質の摂り方も酵素ダイエットを成功させるためには、非常に大切な要素です。脂質は分解するのに時間がかかるうえ、酵素を大量に消費してしまうので、油ものはなるべく避けたほうが賢明です。

 

しかしどうしても揚げ物が好きだという方は、回数を減らしたうえ、揚げたてのものをすぐに食べるようにしてください。なぜなら油は空気にさらされて酸化するのが非常に早く、一度酸化してしまうと過酸化脂質になって体内の活性酸素(細胞をサビつかせて老化を促す原因となるもの)を増やしてしまうからです。

 

また加工食品などに多く使われているトランス脂肪酸も出来るだけ摂らないようにすることも重要です。その理由は、トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸と呼ばれるものに水素を添加することによって出来上がったプラスチックのように「腐らない油」だからです。

 

そのため、酵素の力を以ってしても分解できず、体内に溜まりやすいうえ、ある程度溜まってしまうと細胞膜の働きに異常を引き起こすとも言われています。

 

そのような質の悪い油を避けたうえで、摂らなければならない脂質があります。それは必須脂肪酸のうちの「オメガ3脂肪酸(DHA、EPA、α‐リノレン酸)」と呼ばれるものです。

 

このオメガ3脂肪酸は体や脳の組織を作るうえで必要不可欠ですが、体内では作られないため、食物から積極的に摂取していかなければなりません。また、オメガ3脂肪酸はコレステロール値を調整したり、認知症を予防したりする効果もあると言われています。しかし、オメガ3脂肪酸は青魚などに多く含まれているためになかなか摂取しづらく、多くの方は不足しがちなのが現状です。

 

ちなみに、必須脂肪酸にはもうひとつ「オメガ6脂肪酸」と呼ばれるものがありますが、こちらは調理用の植物油やドレッシングなどに含まれているため、日頃の食事から知らないうちに相当な量を摂取している可能性が高いので、無理に摂る必要はないと近年は考えられています。

 

また、脂質が体内において有効に働くには、「オメガ6脂肪酸」と「オメガ3脂肪酸」のバランスが大切になってくるため、質の悪い油を減らすようにし、代わりにオメガ3脂肪酸を摂るようにすることは、必須脂肪酸のバランスを整え、生活習慣病を予防し、健康を維持するという点においても、非常に大切です。

 

オメガ3脂肪酸のDHAやEPAは現在サプリメントで手軽に補うことが出来ますが、質の良いものは高価なため、もし経済的に安く済ませたいのであれば、「亜麻仁油」や「えごま油」などを食生活に採り入れることをおすすめします。

 

 

なぜなら、「亜麻仁油」や「えごま油」に含まれているα‐リノレン酸は、体内でDHAやEPAに変換されるからです。「亜麻仁油」や「えごま油」は熱に弱い性質がありますが、普段から使っている油を見直し、代わりにそれらの油をサラダに直接かけるなどしてみることは、体内に溜まった余分な脂肪を減らし、さらに体内にとって必要な、質の良いものに変えるための有効な手段です。

 

動物性たんぱく質

 

動物性のたんぱく質が含まれた肉類は、食物繊維が全く含まれていないため、大腸内に停滞便として残留しやすいと言われています。また、牛肉や豚肉などの肉類は、たんぱく質以外にも脂肪をたっぷりと含んでいるので、消化の際に酵素を浪費してしまいます。

 

肉類には植物性の食品からは摂りにくいビタミンB12などが多く含まれているため、少しは摂取する必要がありますが、週に2、3回程度に止めておくのが良い と思われます。

 

普段から動物性のたんぱく質ばかりを過剰に摂っている場合は、なるべく肉類を減らしていき、代わりに大豆などから植物性のたんぱく質を摂っていく必要があります。

 

酵素ダイエットは、ストレスを溜めないよう自分で納得しながら出来る範囲で行うのも大切。

 

以上、三大栄養素と酵素ダイエットのつながりについて述べてみましたが、酵素ダイエットを成功させるには、それ以外にも、自分で納得しながら、過度のストレスにならないよう出来る範囲で行うことも大切です。

 

いくら砂糖やトランス脂肪酸が消化に悪いとはいっても、現代社会においては、それらのものが含まれた食品が体に入ってくることはどうしても避けられないことですし、あまり神経質になってしまうと、そのことがストレスになって、甘いものや脂っこいものが欲しくなってしまう可能性も考えられます。

 

したがって酵素ダイエットを成功させるには、普段口にしている食べ物に気をつけるだけではなく、イライラしないよう自分のことを気づかいながら楽しんで続けることも必要なのです。下手に神経質になって過剰なストレスを感じるくらいなら、「美味しい」と感じながらよく味わって食べ物を食べるほうがよっぽどカラダにとっては良いのです。